モンスター級の風力を生み出すダブルファンドライヤー
今までにない大風量ドライヤー「MONSTER」が誕生した開発秘話をご紹介します。

新機種開発のテーマは
「髪をいちばん速く乾かすヘアドライヤー」

日々の暮らしに役立つ、多種多様な生活家電・理美容器具を市場に送り続ける小泉成器。毎年、60種類ほどリリースされる新商品の中で、いわゆる「ヒット商品」となるアイテムは数えるほど。それほど厳しい市場にあって、2019年度中に販売台数100万台到達を視野に入れる「大ヒット&ロングセラー商品」というべきアイテムがある。それが、大風量のダブルファンドライヤー「MONSTER(モンスター)」だ。

「MONSTER」の開発がスタートしたのは、2012年10月のこと。ヘアドライヤーは、もともと理美容器具の開発・販売を得意とする、小泉成器の主力商品のひとつである。ヘアドライヤーに対する一般的なニーズとしては、「価格」「美髪効果」「軽量」「低騒音」「速乾性」などが挙げられる。新機種の開発にあたり、全国の営業スタッフが販売店やユーザーからの声を改めて拾い上げた結果、「速乾性」へのニーズが際立っていることが浮き彫りになる。程なく、新機種開発のテーマは「髪をいちばん速く乾かすへアドライヤー」に決まった。

大風量を実現するために、
2つのファン(羽)を備えたモンスター。

ユーザーからの「髪を速く乾かしたい」というニーズに応えるためのカギを握るのは、何よりも「風量アップ」だった。「開発当時で“最も強い風”を起こすヘアドライヤーを世に送り出す。それが開発の軸になりました」(商品企画開発部・平野)。「MONSTER」の開発がスタートした当時、市販のヘアドライヤーの最大風量は「1.6m³/分」。“最も強い風”を目指す「MONSTER」がターゲットとした風量は、当時の最大風量の25%アップとなる「2.0m³/分」だった。

「大風量2.0m³/分」の実現に向け、社内では様々な意見が飛び交い、試行錯誤が繰り返された。「単純に、モーターの出力・回転数を上げたり、吹き出し口を大きくしたりすれば、風量はアップします。ただし、出力を上げるならファン(羽)にも工夫が必要ですし、吹き出し口を大きくするだけなら、風が分散してしまいます」(商品企画開発部・猿丸)
「速乾性のための大風量ですが、軽量化、低騒音、デザイン性を無視することはできません。そこで飛び出したアイデアが、ファンを2つにする『ダブルファン』という独自の仕様です。また、2つのファンの存在を際立たせるために、内臓されているファンが見えるデザインを採用しました」(デザイン開発課 佐藤)

開発から約1年が経過した2013年9月、2つの羽を持つ大風量のダブルファンドライヤーが誕生。類い希な性能を予感させる「MONSTER」と名付けられ、市場に送り出された。

「お客様のニーズ」と「時代のニーズ」の
両方をつかんだヒット作。

「MONSTER」は発売直後から好調な売れ行きを見せた。家電量販店の店頭では狙い通り「髪をいちばん速く乾かす」ヘアドライヤーとして紹介され、実際に購入・体験したユーザーの「髪が速く乾く」「スゴイ風量」などといった声が、SNSなどを通じて拡散したことも追い風となった。

「実際にお使いいただくのが一番ですが、本当に速く乾きます。熱ではなく風で乾かすので、熱による髪へのダメージも軽減されるんです。他のドライヤーには二度と戻れません」(商品事業部・高橋)「その通りですね。以前は髪を乾かすのに30分かかりましたが、MONSTERにしてからは約半分の時間で乾きます。面倒だからお風呂は朝に…というのがなくなりました」(商品事業部・武田)女性の社会進出が顕著になると同時に、“自分の時間”を大切にする意識が高まる時代に、「MONSTER」はその性能で「時短」を実現させ、市場から高い評価を獲得したのだ。

新たな価格帯の開拓、ブランド力の向上に貢献。
理想を求め進化を続ける。

年間に約650万台が販売される、日本国内のヘアドライヤーの市場規模は約200億円ともいわれている。そのような市場で、ヘアドライヤーは機能を絞り込んだ「5千円以下」の価格帯の商品か、美髪効果などの機能を盛り込んだ「1~2万円以上」の価格帯の商品に二極化されていた。事実、「MONSTER」の登場以前、小泉成器では5千円以上のヘアドライヤーを販売したことがなかった。「MONSTERは8千円という『中価格帯』を狙いました。この価格帯の商品には、売れないジンクスがありましたが、MONSTERは発売当初から好調そのもの。ヘアドライヤーの新たな価格帯を開拓したパイオニアです」(平野)「小泉成器の商品=『低価格帯』というイメージからの脱却と、ブランド力の向上にMONSTERでチャレンジしたいという想いもありました」(猿丸)

2013年の発売から6年で、販売台数100万台が目前に迫る「MONSTER」。誕生からこれまでに毎年モデルチェンジを行い、機能、デザイン、カラーなどの改良・進化を重ねている。最新のモデルには、低温風で髪と地肌をケアする「スカルプモード」などの新たな機能も搭載された。「ロングセラーモデルとして高い評価をいただく一方で、改良を望まれるお客様も多くいらっしゃいます。ご意見の一つひとつに耳を傾け、理想のヘアドライヤーに近付けていきたいですね」(佐藤)「まだMONSTERの風をご存じない方には、是非一度お試しいただきたいです。きっと『忘れられない風』になると思いますよ」(平野)

Member

  • 商品企画開発部猿丸 邦彦

  • 商品企画開発部平野 史憲

  • デザイン開発課佐藤 宏二

  • 商品事業部高橋 沙絵

  • 商品事業部武田 爽奈

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